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『枯れない世界と終わる花』 感想

つい、やっちまった
立ち絵鑑賞モードで遊んでみました。絵は凄く良いし、エッチシーンも流石長年イチャラブ
作品を創ってきたスタッフだけに、安定した良さがあったのに、シリアスシナリオが全てを
ダメにしている。何故、いつもの萌えゲーにしてくれなかったのか。


…面白いですか、これ?

さて、11月の作品ですが、中々の良作揃いでしたけど、8月の『銀色、遥か』とか、
9月の『千の刃濤、桃花染の皇姫』みたいな突き抜けた傑作といったものはなく、
「買って損はないですが…」、程度のものでしたな。

相変わらずテンプレな日常しか書けず、この主人公のどこに惚れる要素があるのか疑問な、
『夏彩恋唄』などは論外にしても、11月は、『スキとスキとでサンカク恋愛』には期待していた
のですがなぁ。「あるらじ」で、ASa project代表の天都氏が、「今回は恋愛要素も入れて…」
みたいなことを言っていたので、美しい癖のない塗りとキャラの可愛さも相まってアサプロ
最高峰かもと思っていたのです。(他の作品だと、『アキウソ』の「うごきたくない」は、
それだけで面白かった。)

サンカク001
11月発売の作品の例。『ガールズ&パンツァー』のことを言っているのですが、こういった、
他社のアニメ作品を書いても、その作品を知らなければ何にも面白くないんです。
ここのスタッフは、自分なりの物語を書こうという気概はないんだろうなぁ。
『スキとスキとでサンカク恋愛』 ASa project 2016年11月25日発売


それが、過去作同様、品のない女の子たちばかりで、“この子のことをもっと知りたい”といった
気が起きず、萌え要素を全く感じない。日常会話も面白くなく、『ガルパン』のことを延々と話すとか、
他社のコンテンツにおんぶにだっこで、作品としてのオリジナリティを捨ててまで話すことかと。
「ネット掲示板の裏にでも書いてろ」と大いに言いたかったですなぁ。(まぁ、個別ルートに入った途端、
ラヴ成分多めだし、エッチ後の余韻が少ないのは気になるけど、それでも、ボリュームもあって、
仲間とのワイワイ感が楽しく、11月作品の中では一番だった。)

そんなわけで、『枯れ花』です。定価7,344円と、今やフルプライスが1万円を超える中で、

ミドルプライスに分類される作品ですが、
それを考えても短めですなぁ。


もっとも、先月出た『Re:LieF』なんかは、あの短いシナリオで10,584円だったことを考えると、
無難なところに落ち着いているのかもしれません。

茶ティーはどこだ031
アグミオンみたいな、ちんちくりんな子が淫語満載で喘いでくるとか、これはこれで
趣があって良い。塗りの美しさや、女の子のヒラヒラした可愛らしさを存分に生かした、
素晴らしいグラフィックなのは間違いない。実際、この作品を買ったほとんどの人が、
絵の良さを見て買ったのだろう。シナリオの良さを期待してではなかった。


ほんと、絵は11月発売作品の中でも群を抜く安定感だったし、エッチシーンだって、
これは十分使える。中々主人公をイカさないで弄ぶ姿は、全国の、どM男子を興奮
させるのに全く問題ないエロさでしたし、

なんで、この濃いエッチシーンを生かした
恋愛重視の物語にしなかったのか!


凄い勿体ないよなぁ。


『枯れない世界と終わる花』プロモーションムービー 「永遠に咲く花」
この時点で刹那的な美しい情景の中に、感動のストーリーが想起されますよね。
悪くない、作品世界や設定は素晴らしい。ワガママなハイスペックみたいに、
流行のものを繋ぎ合わせてみましたみたいな安易さのない、オリジナリティの
ある内容ですけど、圧倒的にキャラへの入れ込みが希薄すぎる。


せっかく、あめとゆきの華やかな絵に、塗りの良さが際立つ、ぱれっと塗りが合わさった、
最高のグラフィックなのに、全く恋愛描写が出てこない。女の子の悲しみで、心が弱った
ところを流れるままにエッチに誘うような感じで、エッチシーンは本編1回、エピローグで2回
程度と、完全にエロゲらしいエロ部分はおざなりだ。

なまじ、エッチシーンのテキストや絵が
素晴らしかっただけに、素材の良さを
生かし切れていなかったよ。


なにより、シナリオが残念すぎて…。
良いお話かもしれないけど、

シリアス作品なのにそれぞれのキャラの
個性が生かせず、感動する部分がほぼないと来ては、
シナリオゲーとしては完全に失格である。


茶ティーはどこだ020
「この世界はもうだめだ、自爆する!」的に、全てを爆発オチで終わらせようとする主人公を
止めさせるために、とりつくヒロインたち。作品としては「家族の絆」という事を強調したかった
のかもしれませんが、その“家族”が攻略ヒロインばかりなので、単なるハーレムにしか見えない。


何より残念なのは、

ヒロインを死神設定にしてしまったこと。

この世界では、彼女たちが天使こと死神として、人の最期を看取って、その魂を花に変えて
近辺に植えるということなのです。しかし、みんながみんな綺麗に死を受け入れるわけではなく、
それなりに死にたくないという部分が当然ある中での魂を抜き取るので、悲しみしか表現できず、
シナリオを読んでいて爽快感もなく、陰鬱な気分のまま進んでしまうのだ。

しかも、ヒロイン全員が同じ天使の羽根を持つ役割なので、どの個別シナリオもみんな同じ展開に
なってしまって、代り映えがしない。
何故、全員天使の羽根をつけるようなシナリオにしたのか、だれか真ルートで一人だけに付ける
設定じゃまずかったのか。同じような、みなしご境遇で、同じようなシナリオ構成…。一本道の
ツリー型シナリオにしている意味がなかったなぁ。

ヒロインたちが、人の魂を吸引しなければ
生きていけない人にならざるものとか、
好きになる要素を感じない。


そもそも、

茶ティーはどこだ032
せっかく和泉つばすという、極上の絵師を迎え、美しい艶のある絵から、最高級の萌えゲーと
なるはずだったのが、謎の死神設定のせいで、凡作に豹変してしまった!音楽とかも最高に
良かったのになぁ。(BGM「花巡りて」は、桜の舞い散る感じが程よくて今でも聞いています。)
『恋がさくころ桜どき』 ぱれっと 2014年6月27日発売


思えば、ぱれっとは、(SWEET&TEAという名前は、捨てブランドだろう。)2年前に壮大な宣伝を
かけた割に、やはり死神設定をヒロインに付けて最高級の萌え絵を台無しにした過去があり、

『恋がさくころ桜どき』での死神設定の失敗から
ぱれっと(SWEET&TEA)は、何を学んでいたのか!


今まで、あめとゆき・雪仁のコンビはこういったシリアス要素の作品は殆ど作ったことがなく、
『ラブラブル』とか、『僕と恋するポンコツアクマ。』みたいな、ラブラブエッチな萌えゲーを得意
としていたのに、急に人の死をネタにシリアスな作品を出して来るとか、何かしらの事情が
あったに違いありません。

多分、ぱれっと本体から、『恋がさくころ桜どき』みたいな作品をもう一度作りたいのだけど…、
といった依頼があって、とりあえず作ってみたというのが正解ではないでしょうか。
創りたいものを創るというのは、同人ならともかく、プロとしてはいいことではないと思います。
我々が普段の正装(全裸に裸ネクタイ)のまま外出することがないように、

外(商業作)に出るなら、
それなりの格好を整えるべきでしょう。


この作品なら、シリアスより『ラブラブル』で魅せたギャグラブと、『僕と恋するポンコツアクマ。』
で魅せたイチャラブ濃いめなエッチを強化するべきだった。
外部スタッフとは言え、HOOKからぱれっとに移籍したのは何のためだったのか。
これなら、SMEEに残って、『カノジョ*ステップ 』の制作に関わっていればよかった。
そうすれば、制作部なんて覆面スタッフでなくても、更なるラヴな絵とシナリオになったろうに。
(それが出来ないから、HOOKを捨てて、ぱれっとに移行したのですけどね。)

茶ティーはどこだ005
ユキナみたいに、普段は普通にしているのに、心の中は歪んでいるとか、いくら幼い頃の
不遇な家庭環境にあるとはいえ、女の子として好きになれないよ。シリアスゲーだから、
可愛い女の子でなくてもシナリオが成立するというのは、エロゲであることを放棄する
愚行ではないでしょうか。ちょっと迫られると体を許しちゃうチョロインぶりも恋愛ゲー
ではないということを強調しているのだろうが、完全に失敗である。


基本的に自分にとってエロゲは、過ぎ去りし、永遠に戻らない青春を回帰する
恋愛シミュレーションなので、

エロゲは、画面に出ている女の子のことを
好きになれるかが重要なのです。


全員、育児放棄された系の孤児で、幼い頃に盗みを働きながら生計を立ててましたとか、
過去が重すぎて気軽な恋愛にならず、彼女たちの過去を背負いきれないのです。

茶ティーはどこだ023
こういうエンディングの演出とか最高のものがあるから、救われる面はあるけど、
シナリオが早回しと言いますか、もっと彼女たちとの日常やラブラブの展開を見たかった。
なんとか、シリアス設定を生かそうと色々考えても見ますが、割り切って、旧SMEEの外部
スタッフの送る、『ラブラブル〜lover able〜』の方が、遥かにスタッフの特性を生かせたの
ではないでしょうか。


もちろん、過去の傑作ゲーの中には、『グリザイアの果実』みたいに、想像を絶する過去を
背負っている女の子たちとの生活を交えた作品とかもありましたけど、あれは、主人公が
現役の特殊部隊の隊員でしたから。軍人としての確固たる矜持の元に、女の子たちをリードして
更生していったから楽しめたわけで、今回の『枯れない世界と終わる花』は、主人公も含めて
みなしごハッチなので、そこまでヒロインたちの問題をスマートに解決しているとは言えないですよ。

自己犠牲でヒロインを救うとか、
結局誰も救われません。
だって、この世界は、主人公を中心にした
ハーレムなのですから。


だからこそ、「家族の絆」というのが陳腐に聞こえるのです。
同じくシリアスゲーだった、『Re:LieF』とかも、決して傑作ではありませんでしたが、
「ニートよ、外に出ろ」という我々にとっては非常に辛い主張ながらも、しっかりその意図は
伝わって来て、作品テーマが分かりやすかった。でも、この『枯れ花』は、そこまで確固たる
主張は感じなかったなぁ。

茶ティーはどこだ017
この一面に咲き誇る花は、みんな死んだ人の魂の跡そのものであり、だからこそ、
毒々しいながらも綺麗な世界がそこにあるのでした。ただ、こんな陰鬱な世界観でも、
『ごちうさ』みたいな中世ヨーロピアンな感じは凄く良かったし、シナリオを差し置けば、
絵の美しさはとにかく絶品でしょう。この神様の擬人化であるレンにしても、『ごちうさ』の
中 学生ぐらいの年齢で、マスコット的な愛着がわきます。


さて、前述しましたが、この世界は神様の代理人のような感じで天使という役割を果たす人がいます。
その天使が、死に逝く人の最期をみとって、魂の後に残った花をその世界に植えこんでいき、
死後の世界に旅立つ前の引導を渡すのが、彼女たち天使なのです。

尚、ヒロインたちは、元々死ぬはずだったのに、
死んだ人の魂を吸って生きる、天使という名の
ゾンビなので、


死ぬ人から死神呼ばわりされてののしられていく内に、心が壊れつつあったのを、
幼い頃から彼女らと一緒だった主人公、アキト君が彼女らの天使の羽根を打ちこわし、
最後は神様にお願いを決行。

彼女たちを人間に戻す代わりに、自分が犠牲になって
この病んだ世界を破壊し、色づいた花の舞う、
『いろとりどりのセカイ』にして終了したのでした。


もちろん、最後に主人公は、自爆しながらも復帰しますがね。
どうせなら、『Angel Beats!』みたいに、来世でヒロインたちと
復帰の方が自然でしたな。ちゃっかり復帰とか、都合よすぎる。

茶ティーはどこだ007
本来は砂となって消えてしまうのを、風の来ない部屋の中だったから原形を保っていただけで、
天使となった人は、最期はみんな砂になってしまうことがここで分かるのでした。そこで、早く現行
の天使であるヒロインたちを救う必要に迫られるのです。部屋のドアを開けた途端に、『巨神ゴーグ』
のゼノンさんみたいに、遺体の砂が崩れていくのかと思いましたが、グロゲーではないですからね。


ちなみに、彼女たちが天使になったのは、幼い頃に死ぬはずだった彼女たちを救うために
主人公が神様にお願いしたことによります。ですが、彼女たちを運命に左右されない天使に
してもらう代償として、主人公、アキトと彼女たちとの絆が絶たれてしまい、以後アキトは他人として
彼女たちとは離れて過ごさなくてはならなくなったのでした。

その中で、主人公は、彼女たちの母親代わりだったシスター、シュウが、ひっそりと、
天使の生命を終えて砂化してしまったのを機に、ヒロインたちが過去のことを忘れているのを
これ幸いとして、

アキトの名前を捨てて、シュウとして
彼女たちを救うために生きていたのです。


茶ティーはどこだ012
結局、この話って、神様の手のひらで踊っていただけなんだよね。神様が決めた運命を
打ち砕く位の人間様の力を見せてくれるなら、我々無力な人間プレイヤーも共感する話に
なったかもしれないな。


過去編であれだけ動いていた、アキト少年がどこに行ったのかという謎はそういうことでした。
ところが、神様の力もあって、アキト(シュウ)は死後の世界の中で自身を埋没させてしまい、
ようやく助け出されたときには10年くらいの時間がたっており、彼と共に誕生した、蓮の花を
模した神様の化身である女の子にレン(連)と名付けて、二人で運命に絡め取られた3人の
女の子を救うべく、元いた世界に戻るのでした。

以上、

過去編でそういったシナリオがあって、
喫茶店を運営している、「3姉妹の羽根を
へし折るぞ大作戦」に繋がるのでした。


それにしても、喫茶店の名前がファミーユということで、『パルフェ』的な
ヒロインごとの人生を描いていれば全然違うんだけども…。
設定は悪くはないと思うんだ。でも、3人同じ内容にする必要はなかったし、
萌え萌えな恋愛を軸に、真ルートで表現すべきことだったろう。
どうしても、世界観が暗すぎて、『ごちうさ』みたいな軽やかな風景が生かし切れなかった。

茶ティーはどこだ021
主人公が自爆してくれたおかげで、悲しみに溢れていた、この世界は救われました。
もっとも、それだけだと彼女たちが救われないので、どういう理由か、主人公が花の下から
復活してくれて、エピローグの「いきなりエッチシーン」に繋がるのでした。


正直なところ、『枯れない世界と終わる花』は、絵だけの見せかけゲーでしかない印象です。
シリアスに振るなら、序盤から過去編を入れて全てを説明するより、何事もない、『ご注文は
うさぎですか?』みたいな平和な世界観から、徐々におかしな部分が見受けられ、最後に、
「まさかこんなことが起こっていたのか!」という意外性があったほうが、シナリオとしては
感動に繋げやすいと思いますけどね。

しかも、

このゲーム、最初から、主人公だけが
分かっているという形で話が進んでいくので、
プレイヤーが置いてけぼりになってしまうんですよ。


ライターだけが知っているのでは意味がない。初めてその文章を読む一見さんを
相手にしているのですから、分かりやすさと、続きを読ませる引っ張り具合が
今一つだったのです。

多分、SWEET&TEAという名前は、この物語を出すだけの捨てブランドだろうから、
次回作はまず考えられませんが、いろいろな声優が真似していたチャティは
どこに行ったのか、使いどころを失ったマスコットキャラは、ただ消え去るのみに
なったっチャ。

枯れない世界と終わる花

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No title

はじめまして。
まず、自分はこの作品よかったと思います!
最初はほんと意味不明で置いて行かれてる感がすごかったですが、
ストーリーが進むにつれて「そういうことだったのね」となっていって面白かったです。
2周目やったときに1周目では意味不明だった箇所もなるほどと思わせてくれる感じもよかったです。
絵もきれいですし。
プロフィール

体はエロゲでできている

Author:体はエロゲでできている
血潮はロリで、心はヲタ
幾たびかの地雷を踏み超えて不敗
その体は、きっと無限のエロゲで出来ていた
I am the bone of my eroge.
Ota is my body, and lori is my blood.
I have created over a thousand kusoge.
My whole life was “unlimited hentai game”.

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