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『あの晴れわたる空より高く』 Liftoff!!

はれわた009
航空宇宙工学研究会(ARC)、高乃酉 星彦も絶賛しています!!文句なしの傑作だった。

「素晴らしい!」

今年は、まだ100本もエロゲを購入していないけど、今年ベストといいますか、
ここ何年かのエロゲを見渡しても、

ここまでの感動と興奮を与えてくれた作品は、
そうお目にかかれない。


ギャグで笑わせておいて、ラブコメにドキドキし、最後は溢れんばかりの青春物語で締めてくる。
個別シナリオでロケットの知識を深め、メインヒロインルートから真ルートである、 Liftoff!!で、
一気に話を盛り上げて、若者たちの生き様に涙する。
もちろんエロゲらしく随所にエロワードをかましているのも忘れない。

『あの晴れわたる空より高く』は
近年稀に見る傑作であろう。


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主人公、隼 乙矢の父親、隼 武蔵。ロケットに反対していた理由。そして主人公との和解の部分は、
実に…実に感動したよ。いい話だった。


この作品の成功の秘訣は数あれど、その一つに、

大人たちの若者を応援する姿が、
実にカッコいいのだ。


以前、導木 ほのかルートでも、理事長のフォーセクションズ開催時の演説に聞き惚れたことを書きましたが、
心から未来ある若者を応援していこうとする理事長の姿に感動し、
更にメインヒロインの暁 有佐ルートでの、

主人公の父親の不器用ながらも男気ある生き様に、
更なる感動を与えてくれる。


漁に出かけ、母親の死に目にも会わなかった親父を憎み、親父を尊敬していたからこそ、
将来漁師になろうとした夢を捨て、目的もなくフラフラしていたところを有佐と出会い、
宇宙と言う海に漕ぎ出した主人公、隼 乙矢。

でも、実は親父は妻をアメリカでの手術を受けさせようと遠洋漁業に出ていたことが発覚。
ロケットの打ち上げで近場での漁ができなかったことから、止むを得ない決断だったのだが、
二人で漁に出てお互いの気持ちを打ち明けて和解するところとか、思わず涙しましたよ。

そして、この作品の最大の成功の秘訣は、

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webコミック『びゃっこ劇場』より。作品を理解する上で、オフィシャルホームページの把握は必須だろう。

よそのビックタイトルを徹底的に分析して、
本気で考えてみたこと。


上記に挙げたwebコミックに制作陣が正直に述べているが、『どうやったら売れるのか』という命題に、
①学園モノ ②部活モノ ③青空をバックに ということで、選ばれたのがロケットという事なのだろう。
過去の名作からヒントを得て、自分たちなりの作品に昇華すると言うのは、よくある方法ですが、

ここまで全く別の感動を与えてくれる
作品になるとは、賞嘆を禁じえない。


もちろん、よそのビックタイトルというのは、


『この大空に、翼をひろげて』 2012年 PULLTOP


これのことだろう。

『この大空に、翼をひろげて』は、学園モノかつ部活モノであり、心行くまで“青空の見える丘”←?
をバックに、青春を満喫できた、エロゲ史上に名を残す傑作であります。
チュアブルスタッフもこの作品に大いなる感動を受け、

自分たちもこういった感動作を創ってみたい
ということが、『あの晴れわたる空より高く』の
制作動機だったのだろう。


そういえば、、『あの晴れわたる空より高く』と、『この大空に、翼をひろげて』は語感が似ていますね。
それが、参考にしたタイトルへのチュアブルなりのオマージュなのでしょう。
今のPULLTOPは『大空翼』のヒットに浮かれてしまい、今年はファンディスクのみで新作ゼロという、
驚きの運営をしていますので、いつのまにか後発メーカーに追い抜かれているのかもしれません。

はれわた010
作品が部活モノであることの象徴的なCGですが、こんなところにも伏線を張っているとか、
このシナリオライター、凄すぎる。


さて、『あの晴れわたる空より高く』の真ルート、 Liftoff!!ですが、このルートの前に、
「フォーセクションズ」という、機体、推進、電装、PM(プロジェクトマネージャ)の4部門で総合優勝を
彼ら「天ノ島ロケット倶楽部」通称ビャッコはしています。

詳しくは個別ルートを参照となりますが、

このLiftoff!!では、「フォーセクションズ」総合優勝を
受けて、次は宇宙までロケットを飛ばす物語です。


主人公は、誰とも付き合わずにこのルートまで来ていますが、微妙にメインヒロインである
有佐のことが気になっている描写が見られ、熱血感な主人公の女性にはやや不器用な部分が
ラブコメしていていいのです。(最後のところで、こっそり有佐のリボンを忍ばせているとかね。)

はれわた013
昔のビャッコのメンバーが制作した人工衛星、「ながれぼし」。
これがビャッコの過去と現在を繋いでいきます。


そして、部室で見つかった宝の地図を元に、音声データの入ったチップを発見。
そこには昔ビャッコ部員でもあった、大澄 千紗先生から当時の声で、

自分たちビャッコが作った人工衛星、
「ながれぼし」を打ち上げて欲しいとのメッセージ。


そこで、大澄先生の願いを叶えるため、廃棄されていた「ながれぼし」を見つけ、
今回打ち上げるロケットに搭載することに。
その「ながれぼし」は、ミラー加工されていて、太陽光を反射して夜空に輝くようになっており、
大気圏に突入する際に、願いを込めたメッセージを発信することができると言う。
全部で5機あるので、ビャッコの現メンバー全員の願い事をそれぞれ発信できるということで、

自分たちで流れ星を作るという目標が生まれます。


無事に「ながれぼし」も搭載され、いよいよ打ち上げとなるのですが…、

はれわた015
GO/NOGO判断もそうですが、こういった専門用語を多用することでオリジナリティが出ますよね。

発射一秒前で、まさかの打ち上げ中止。


前日の見回りで謎のゴムボートが海岸に漂着しているのが発見されていたのですが、
不審者は見つからず(でも有佐は、しっかり報告している)、放って置かれたのが、
ここで生きてくることに。

ロケット発射台に人がいるのを
見つけてしまったのでした。


慌てて助けに走る有佐を尻目に、打ち上げ直前の緊急停止だったため、
ロケット本体に付いている固体燃料ロケットが作動!!
(固体燃料ロケットは、一度着火すると燃え尽きるまで停止が出来ない)

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ここでの下りは緊迫していて、非常によい演出でした。物語の強弱のつけ方が上手いのです。

とっさに反対側の固体燃料ロケットも噴射したものの

推力の調整がつかず、
次第にロケットは斜めに。


これでは助けに向かった有佐と不審者も巻き込んで大爆発してしまう!

そこで、メインエンジンも吹かしてロケットが倒壊しないようにするのですが、
今度は上昇する方にも力が行ってしまい、ロケツトと発射台を繋ぐボルトが次々と破断。
何とかロケットを支えるギリギリのボルト破断で止まったので助かったのですが、

どうなってしまうか分からないドキドキ感は、
実に見ごたえがありました。


複数のメンバーが緊迫した状況を刻々と報告し、今にもロケットが倒れそうになるのを
必死に何とかしようとする部分は、単にこの作品が萌えゲーではない、シナリオの確かさがありました。
不審者を助けに行った有佐のために駆けつけたビャッコメンバーが見たものは…、

はれわた018
ARC研の高乃西部長の妹、絆ちゃんが紛れ込んでいたのでした。以前から主人公らに懐いていたので
有佐のことを「ママ」と呼んでいます。


破片を受けて意識を失った有佐と、
泣き崩れるようじょでした。


木とロケットの破片があったので、有佐はそれに当たったのだと分かる訳ですが、
なぜ、こんなところに、ようじょ(幼稚園児)がいたのか。

実は、この幼稚園児、夜中に一人でゴムボートで侵入し、
ロケット発射台の近くで一晩中隠れていたのでした。


「どこの特殊部隊だよ!」と、ここだけは設定の強引さは否めません。
もう少し有佐が意識を失う理由付けはなかったのでしょうか。
幾ら近くでロケットの発射を見たいとはいえ、ようじょのすることではないですよね。
ここは唯一納得の行かない部分でしたなぁ。

そのまま有佐が昏睡状態となり意識が回復しない中、残されたメンバーだけで再度打ち上げることに。
ここまですんなりロケットの発射が進んでいたので、何かしら障害が必要だったのでしょうが、

この後の展開が、この作品の真骨頂といいますか、
シナリオが神過ぎる。


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「死せる孔明、生ける仲達を走らす」とでもいうところか。有佐のロケットとメンバーを思う気持ちに
思わず涙しましたよ。有佐のメッセージを聞きながら、心にジーンと来るんだよね。


有佐が自分の身に、もしものことがあった時を考えて、
乙矢にメールを送っていたのでした。


そこに書かれていたURLには、有佐がいなくなったときのロケットの再打ち上げ計画が、
状況に合わせて何パターンも書かれているという用意周到ぶり。
(パスワードがビャッコというのも、彼ら専用という部分が強調されていて、いい演出だった)

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ここで、部室に書かれていたホワイトボードのメッセージが生きてくるのです。
見事。見事な伏線回収でした。


そして、有佐からの「死んでもロケットを打ち上げる」という言葉から、

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伏線に見せない伏線を用意するとか、これは…プロの犯行だ!

メンバーは部室にあった言葉が
本当であることに驚愕するのでした。


別作品ですが、『春季限定ポコ・ア・ポコ』などでもタイトル画面に「諦めたら試合終了!!」と、
スラムダンクばりに黒板に書かれていましたが、正直そこまでの伏線ではなかった訳で、
ここまで作品の主題を意識した言葉だったとは思いませんでした。

単なる標語ではなく、これが伏線としていたとか、
このライターが天才すぎる一つの現れでしょう。


そして、この作品を絶賛する要素として、

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全てを合理的に考えてくることから、努力と根性で立ち向かうビャッコとは反目していたのだが、
認めるところは素直に認める柔軟性のある男だったのだ。


ARC研部長、高乃西 星彦のカッコよさだろう。

ロケットの再打ち上げで部品も時間も人手も足りず、途方にくれる中、
高乃西がビャッコに手を差し伸べるに当たって、ARCの部員へ向かっての演説が熱い。

「夏の全国大会のことだ。たった5人しかいない弱小のロケット部に、
我々ARCはことごとく敗北を喫した。」
「誰か一人でも、彼らが優勝する可能性を考えていた者はいるか?」
「あの機体部門のフィンとフェアリングを、電装部門のジャイロを、推進部門の液体ロケットエンジンを」
「ビャッコはたった5人で作った。素晴らしい技術と執念だった」
「悔しかったろう。僕は悔しかった。君たちは僕の指示通り、無駄のない効率的な作業を完璧にやって
のけたのだから」
「優勝を逃したのは他でもない、僕のミスだ」
「君たちの能力を僕が低く見積もったのが、原因だ」
「だから、もう見誤らない」
「リベンジだ。今度こそ彼らに、我々ARCの本当の力を見せてやれ」
「5日だ。僕はできると思う。君たちはどう思う?」


ここまで言われて、「できます!」以外の答えはなかったろう。
理事長のフォーセクションズ開催の演説もそうでしたが、力のこもった演説に胸が熱くなります。
しかも、この高乃西部長、

散々ビャッコのことをけなしていたのに、
これだけ熱い思いでビャッコを見ていたという
事実に胸を打たれるのです。


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方向性は違えど、ロケットを愛する心は同じかそれ以上だったという驚き。
そして、青春とは反目しあっていても最後には手を取り合うもの。負けを認める素直さに惚れます。


この高乃西部長、ロケットの再発射に関する申請も、高乃西重工100%出資の子会社として、
主人公を社長にして株式会社ビャッコを設立。
法人として対等な関係で発射台を運営しているAXIP(宇宙航空研究開発学園都市計画)と
交渉できるようにしたのでした。

大勢の協力を得て、最後には夢を勝ち取る姿に
青春の香りを感じ、うるっと来るのです。


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ブランドの限界だろうが、ロケットの発射シーンくらいはアニメーションで見たかったかもしれない。
ここは『大空翼』くんで、紙飛行機やグライダーを飛ばしてきた、PULLTOPには負けるところだろう。


そして、遂に多くの人の夢を乗せて、純学生産のロケット発射。
有佐にもロケット発射の瞬間に立ち合わせるため、制服に着替えさせて(寝巻きではカッコつかないため)、
みんなで管制室に詰めていたのですが、

それでも有佐の意識が戻らない。

そして、ロケットは無事打ち上げ成功。人工衛星、「ながれぼし」がロケットから次々と切り離され、
地球を一周した後、送信された5機の「ながれぼし」から送られたメッセージは、

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そう、それまでの個別ルートでのヒロインたちの悩みがあるからこそ、ここでの感動があるんですよね。

有佐の回復を願う、ビャッコメンバーの声だった。

将来の夢を願うはずが、実家の工場の再建を願うはずが、手術の成功を願うはずが、
みんなが願ったのは、“有佐の意識が戻ること”だったのだ。
みんなの思いが一つになるとか、中々に感動するところなのです。

しかし、それでも、有佐の意識は戻らない。

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どこまでも用意周到な有佐ビャッコ部長に驚かされますが、ご都合主義もここではありでしょう。

そして、最後に事前に録音しておいた有佐からのメッセージが「ながれぼし」5号機から流れ出し、

そこにはビャッコメンバーへの感謝の言葉が語られ、
印象的なBGMの効果も合わさって、
ちょっと涙するところでした。


ですが、それでも有佐の意識は戻らない。

これを逃すと有佐は本土の病院に転院となってしまうが、決して諦めない我等が主人公。
純学生産ロケットを発射したことで話題性もあることから、またロケットを打ち上げる決意を固めたその時、

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もちろん、絶対に意識を回復するのは分かってました。でも、それでもクライマックスへの過程が
丁寧かつ情熱的で、心から良かったと思える瞬間ですよね。


有佐が目を覚ました!!

皆の願いが、そして、有佐からの最後のメッセージ「皆の夢が叶いますように」が、
奇跡を起こしたのです。
奇跡というのはKey作品などで多用されたように、多用すると白けるものがありますが、
やはり最後にはハッピーエンドになるのが良いのです。起承転結ではないですが、
締めは後味がいい方が納得がいくものです。

はれわた008
画面では見えなくなっていますが、上空には5機の「ながれぼし」が降りそそいでいます。
全てのエピソードをクリアした達成感と共に心地よいラストでした。


そして、意識を回復した有佐を連れ、全員(ARCや他の宇宙研も含む)で、
太陽の光を受けながら(衛星フレア)落ちて行く「ながれぼし」を見上げながらのエンディング。

みんなで眺める流れ星の格別なこと。
全ては丸くおさまり、最高のラストシーンでした。


いや、凄かった。途中、何度も彼らの情熱に泣きながらシナリオを進めさせていただきました。
昨今の女の子とイチャイチャしたいだけの凡ゲーとは全く嗜好の異なる、
実際に物語が書けるシナリオライターだからこその奇跡だと思うのです。

ここまで感動作を書いてくるというだけでも、
まだまだエロゲも捨てたもんじゃないと確信するのです。


それにしても…、

この真ルート、Liftoff!!
回想シーンが全くない!


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有佐ルートから。この状況で真面目な話をしているとか、かえってエロさが増しているように思える。
有佐は「部内での恋愛禁止」と言った手前、あなたじゃなくて、あなたのおち○ちんが好きなの!とか、
結果的に自らエッチな言葉をを言わされているのが、エロゲらしくて実にいい演出だったよ。


むしろここでエッチシーンとかあると、感動が薄れると言いますか、

話の腰を折りかねないので、
敢えて削除したのでしょう。


そういえば、個別ルートクリア後のオマケコンテンツもエッチシーンでしたけど、
あれって用意したけどシナリオの都合上カットした部分でしょうね。

いずれにせよ、

泣いて笑って、最後には大きな感動が待っている。
久しぶりにやりがいのある作品でした。


ここまで完結した物語だから続編は有り得ないでしょうが、
普段のビャッコの日常と言いますか、メンバーでワイワイやっている姿をもう少し見たかったかも。
仲間との楽しい語らいとか、キャラの掛け合いが面白い、この作品ならではの魅力だろう。

青春ロケットADV『あの晴れわたる空より高く』







そんなわけで、







はれわた037

まもなく、チュアブルソフトの新作が
発売されますね。


こちらはオーソドックスな学園モノで、ドタバタラブコメディと言ったところでしょうが、
全く別チームの作品だけに、『はれわた』の感動には及ばないでしょう。
(もっとも、体験版をやった限りでは水準以上はクリアーはしているので、買って損はないはず)



それにしても、今月は『蒼の彼方のフォーリズム』や、『恋する彼女の不器用な舞台』といい、
注目作が多いね。
我々は彼女たちの笑顔だけを生きがいにしている以上、可能な限り店舗から家に連れて帰るのが
「礼儀」なのですが、今月は少々骨が折れそうだ。

『トロピカルVACATION』 深海 渚

トロバケ027
フランスの三ツ星レストランの仕事でやってきた主人公への驚きのプレゼント(本当はワイン)。
実にエロゲらしい歓迎の仕方に乾杯!!


そつなくまとめた、中々の佳作だと思います。

エリアが分かれ過ぎていて、ややばらけてしまったものの、背景のリゾート気分は十分にあるし、
癖もなく、サクサク進んでいけるのが良い。上記に挙げた波音ルートの序盤のように、
部屋にフランス到着のプレゼントが用意されているということで、部屋を開けると、
ヒロインがお着替え中とか、定番をしっかり踏まえていて、変に凝らないのが成功の秘訣でしょう。

もちろん、前作の超絶バカゲーっぷりを知っている人にとっては後述しますが、
不満点はあるのは重々承知。

でも、もし、初めてトロピカルシリーズに当たったなら、
この作品は、まぁお勧めはできます。


少なくとも、画面から得られる雰囲気そのままで楽しめるし、マブラヴ的な学園ものかと思いきや、
「これから地球を侵略する宇宙人と戦うことになりました」的な無理矢理なストーリーとかもなく、
安心して楽しめる佳作であります。

ですが、

トロバケ032
『トロピカルKISS』のメンバー総出演。現『トロピカルVACATION』のメンバーとの夢の競演だ。

ここまで、前作のヒロインたちがフルメンバーで
絡んでくるとは思わなかったよ。


ちょっとくらいはサービスであるくらいと思っていたら、「ALOHA」 VS 「COCKTAIL OCEAN」の
全面抗争となっているとは!!

共通ルートの大半に前作のヒロインたちが出てくるし、モブどころの騒ぎでなく明らかに彼女たちがいないと
『トロピカルVACATION』が成り立たないレベル。(知らなくても何とかなるのですけどね。)

トロバケ028
しかも、今回は『トロピカルKISS』の主人公、草刈 海人が音声付で喋る!!
サービス良すぎるでしょう、これ。


新作のヒロインたちを食ってしまうトロキスの立ち振る舞いに、
これはやりすぎではないかと言う気がしていましたが、

『トロピカルKISS』のファンディスクとして考えると、
これ以上ない豪華さでしょう。


そう、これは新作+前作のファンディスクなのだ。うっかり新作と言う部分で考えるのがいけない。
作品にはそれぞれ楽しみ方があるわけですが、その楽しみ方を正しく認識していれば
十分に満喫できるのです。

ここまで来ると前作をやっていないと楽しめないのではないかと言うのもありますが、
随所にオマージュ以上の前作シナリオのなぞりが多すぎて、激しいデジャブに見舞われるので、
その辺は悩ましいところです。

トロバケ024
一部の方向性は激しく違うものの(3Pとか)、『トロピカルVACATION』同様、
リゾートバイトを舞台にした作品。 『彼女と俺と、恋するリゾート』 PULLTOP LATTE 
2014年10月31日発売


『トロピカルVACATION』の発売された10月31日は、『彼女と俺と、恋するリゾート』も発売されており、
『彼女と俺と恋人と。』、『恋する夏のラストリゾート 』のWファンディスクということで、
多少の両ヒロインの絡みも期待していたのですが、

こちらは完全に同じ場所を舞台にしているだけで、
全く別の作品が一本に入っているだけの作品でした。


パッケージで両ヒロインが手を取り合っているので、リゾート島にやってきた『ととと』のメンバーを
『恋リゾ』のメンバーが出迎えるのかと思っていただけに、殆ど両ヒロインの絡みのない、
肩透かしが半端ない残念さがありました。

そういった意味では、

トロバケ018
日向 花火VS神楽坂 波音、メインヒロイン同士の対決だ!
こういったバラエティさはTwinkleの本領発揮だろう。


プリキュアオールスターズ的な楽しみがあって、
良い作品ではなかったかと思うのです。


作画の崩れも殆どなく(流石に前作ヒロインと比べると塗りの違いはあるが)、BGMも良好。
システム的にも改善が随所に見られており、前作のような進行に支障を来すようなバグも殆ど見られないし、
全体的に細かい部分が良くなっている。

トロバケ030
『トロバケ』のアイキャッチ。これはいいアイデア。ただイメージCGを流すより、100倍いいね。

やたら目立ってスキップできない、日付が変わる度に出てきたアイキャッチが、主人公、柿木坂 八雲と
クリオネの連続漫画になっているとか、次は何が釣れるのだろうかと楽しみでした。
オートにしておくと、メッセージウィンドウ右下のカクテルグラスにお酒が注がれていくとか、
1秒に満たない僅かな待ち時間も楽しませるサービスにも驚かされました。

さすが、シナリオに接客サービスについて
熱く書いてくるだけの事はある。


流行らない飲食店の理由や、理想的なサービスについてとか、前半部は「ALOHA」に
追いつけ追い越せのシナリオは多少なりとも説得力があっただけに、
ゲーム本体にもそこは意識している面はあるのかもしれません。

さて、何か一本ヒロインのルートを紹介したいのですが、一番『トロピカルKISS』のシナリオの
焼き直しに終始してしまった深海 渚(ふかみ なぎさ)、ルートから、制作陣がこの作品で
ナニを目指していたのかを見ていきましょう。

トロバケ003
謎のロボ(殆ど全く掘り下げなし)、クリオネに転んだ拍子に服を破かれた偶発的な出来事。

渚は孤児で貧乏生活で、アパートに一人暮らしということで、もう『トロピカルKISS』の
氷室 立夏そのもの。(と、いいますか、住んでいるアパートまで同じ…だと)

そこまで、前作のヒロインと同じにする必要性は全くないどころか、かえって最悪である。

そういったデジャブ感が、前作をやり込んでいると
楽しめなくなる部分なのです。


明るいエロさで、昔のちょいエロ少年漫画みたいなノリは相変わらずだったし、
女の子も前作より固さが少なくなっており、正直今作の方が好きだ。
でもこの設定の時点でだいぶ損をしているなぁと思わずにはいられないのです。

凄い大食い腹ペコキャラで、前作の立夏のような大酒のみではないとか差別化を図っているものの、
暴力キャラはそのままだし、

トロバケ005
渚ルートの中盤の山場ですが、母親の顔を隠す必要性はなかったろう。変に違和感があるぞ。

渚が実の母親と偶然再会してしまい、幼い頃冷凍バナナをパンナコッタとして食わされたことを、
食後のデザートに出すことで母親に自分のことを思い出させる感動のシーンですが、

これって、

トロバケ020
立夏ルートのクライマックス。 このルートも最近アニメ化されました。(しかも18禁でというお得ぶり)
『トロピカルKISS』 Twinkle 2009年9月25日発売


これそのまんまですよね。

設定だけではなく、シナリオまで同じようにするとか、完全に外しています。これはやりすぎです。
おそらく、『トロピカルKISS 2』を創ろうと企画が上がったとき、どういったシナリオで行くか、
直前まで決まったいなかったのではないでしょうか。

ホームページが直前まで上がって来ず、流せる情報がなかったのだろうと思っていましたが、
中々上がってこないシナリオに業を煮やして、どこかで省力化が行われた可能性が高いです。
思えばエッチシーンのCGとか、微妙にこうたろ絵ではない気も…。

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マップ選択画面にて。注・画面右上のクリオネは攻略できません。

思えば、マップ選択画面の中にサブキャラがいても
クリックできなかった!!


ホームページのパッチの欄に「※MAP選択時、サブキャラの選択ができないのは、不具合ではなく、
賑やかさを演出する仕様となります。」と、書いてありましたが、どう考えても無理ないい訳です。
前作よりヒロインが一人減っているのは偶然ではなかったのでしょう。

特に、ロボであるクリオネとか、お客様にはパンツを見せて歓迎とか、面白そうなキャラだったのに、
殆ど話しに絡んで来ず、

別にシナリオを用意していたのが、
何らかの形で没になったのでしょう。


トロバケ013
最近はエッチシーンの回数も多くなる傾向になりますが、このノリなら10回くらいあっても、
おかしくはないのだがなぁ。


渚ルートはその省力化のあおりを食ったのではないかと推測するのです。
エッチシーンも5回と、シチュもそんなに派手さもなく、実に普通だ。
個人的は『どうして、そんなに 黒い髪が好きなの?』と思うくらいに、神様設定とかあっても
良かったし、前作みたいにプールを拳で割って道を切り開いても良かったのだ。

ライターもこのままでは不味いと思ったのか、

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主人公の父親(この施設のオーナー)と和解の図。ややそこまでの過程が少なすぎて感情移入できにくい。

ラストは主人公が自身の父親と、
和解エピソードを入れて終了。


父親から、この施設のオブジェの意味(オブジェから妻へのメッセージが送れる)を
伝えられ(もちろん渚の助力あっての事。)、クライマックスになるのですが、

何故ここでCGがないのか!

とりあえずバグなしで、すんなり進んで行くのは良いのですが、何か強烈に物足りない。
エロいし、主題歌は「ボッキンキン」に聞こえる、見事な「でんぱな曲」で、
お膳立ては揃っていたのに、話を練りこめなかったのが残念すぎる。

トロバケ016
大体のエロゲは結婚式がエピローグになるので、いつも通りの展開ですが、
この作品だと少しヒネっても良かったな。あまりにも普通すぎる。


最後は大量に家で買い込んでしまった食材を下ろそうとした渚の立ち話を
主人公が子供が出来たと勘違いして、けじめをつけるために結婚しようとして終了。
どうにも前作の立夏ルートがちらつく捨てルートなのでしょうが、

前作を知らなければ、ごく当たり前のエロゲシナリオで、
十二分に満足は出来ると思います。


渚の健気さと、優しさは立夏以上のものがありましたし、波音との彼氏争奪戦はラブコメの地で行く感じで、
このドタバタ感は捨てがたい魅力がありました。(こういったラブコメは普遍の良さがあります。)
若干話が短い気もしますが、別に大作と言う訳でもありませんし、

冗長さが出ない分だけ、このくらいのボリュームで
丁度良い気もします。


トロバケ023
『トロピカルKISS』、水無月 泉のクライマックスシーン。エンドロールすら巻き戻すぜ!

確かに、前作、『トロピカルKISS』の、
バカのデパートみたいな、徹底的な軽いノリが
再現できていなかったのは致命的でした。


上記に挙げた、水無月 泉のラストみたいに、主人公と泉との結婚を阻止するために、
周囲がエンドロールすら巻き戻して抵抗するとか、最後までバカやっているのが楽しく、
(主人公、海人がBIGな男過ぎたマサイ族との決闘も面白かったぜ。)
そのノリを期待していたのですが、細部にそのバカさの余波はあるものの、

今作は、一度前作で抽出されてしまった、
出がらし茶みたいになっている気がしてなりません。


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水鉄砲で水着が溶けるの図。前作と全く同じ状況にしたのは、セルフパロディというより手抜きにしか思えん。
明るいエロは好きなんだけどね。


全体的には悪くない。これより受け付けない作画なんていくらでもあるし、
あくまでもエロゲヒロインを「恋人」として見ている、正統派エロゲーマーとしては、

またとないイチャイチャ気分を味わえたのは
疑いようのない事実です。


ただ、あと一年。いや、あと半年期間があれば、もっと違うバカゲーの襲来を
我々は体験できたのかもしれませんが、ビックコミックスピリッツでエロゲ制作の
ドキュメンタリーとして連載されている「エロゲの太陽」ばりに、納期におびえ、
ボロボロになりながら制作しているだろうスタッフにしてみれば、

納期にバグなしでお届けするのが
精一杯だったのでしょう。


Twinkle自体、一発ブランドと思われていただけに、新作が出ただけでも僥倖でしたが、
『LOVELY×CATION』が、『PRETTY×CATION』で没落したような(あれはスタッフが変わったのが
原因ですが)、そんな気分を味わってしまった。

気のせい…、気のせいだよね。
少なくとも、『トロピカルVACATION』には、「青姦パラダイス」があるだけでもましだよね!!!

トロピカルVACATION





『デーモンバスターズ ~えっちなえっちなデーモン退治~』 陽名田 愛

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正に慧眼。その通りの主張でしょう。必死にやり込んでいる作品のデータがパッチで使えないとか、
今までの努力を『はるかかなた』に吹き飛ばす暴挙ですからね。もっとも、セーブデータどころか、
HDDの中身までストリップしてしまう、『ストリップバトルデイズ』みたいな核地雷よりはましですが…。


さて、10月はさほど大した作品もなく、11月12月への助走期間だったわけですが、良作は多数健在でした。
MOONSTONE Cherryの『デーモンバスターズ』は、“エッチで淫らな変態”的な作品を生み出してきた
ブランドの名に恥じない、

相変わらず武人(エロゲマイスター)の蛮用に
耐え得る、高品質な「使えるエロゲ」でした。


崩れのない作画と、濃厚な、とてつもなく濃厚な、淫らな世界は本物です。
制作陣の「自分たちが使えないとエロゲでない!」的な妄想を形にした、
一本気のある作品と言えるでしょう。

それにしても、MOONSTONE Cherryと言えば…、

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東京都公認第一号の記念すべき「不健全図書」。作画の乱れが同人級ですが、
擬音とか、汁とかも審査に重要らしかったようです。コミック版、『妹ぱらだいす!2』 KADOKAWA


今年に入り、コミック版、『妹ぱらだいす!2』が、
東京都から事実上の発禁処分を受けたことで有名です。


2010年に「近親相姦」も東京都の不健全図書の対象になり、以後死に法となっていたのが、
遂に指定第一号に、MOONSTONE Cherry原作のコミック版『妹ぱらだいす!2』が選ばれたのでした。
(決して、所詮エロゲ原作だからという、差別だからじゃないんだからね!)

正直、「近親相姦」は犯罪でもなんでもなく、それを法律で規制するのはどうかと思いますし、
現実と創作の区別もつかない人たちが、我々の税金で食っているというのは残念な気がします。
(この作品より、To LOVEるでダークネスな作品の方がよっぽどエロいよ。)

ですが、行政も認めるエロ作品ということで、

エロで食っている人たちにとっては、
勲章とも言える快挙ではないでしょうか。


そして、このMOONSTONE Cherryの迸る「どエロさ」は、

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伊東ライフのツイートより。如何に彼が変態かの証明でしょう。因みに、彼の作品の主人公は
被り物をしていることが多いのですが、伊東ライフ自身が包茎というのは余りにも有名だ。


変態王、伊東ライフの飽くなきエロパワーに
よるところが大きいでしょう。


エロゲのような暗黒の日陰メディアを創る人たちは、世間から外れた真の変態の方が、
いい作品を創れるのではないかと思うのです。
変にカマトトぶって、実はエロゲ制作は仮の姿で…とかいうスタッフでは、
エロゲユーザーの溢れる欲望を押さえきれないでしょう。
(これに匹敵するのはエロゲではないが、艦これの絵師、“しばふ”くらいかもしれない。)

伊東ライフからしてみれば、エッチな妄想を実現したいからエロゲに携わっているのに、
『南十字星恋歌』みたいに、害虫(敢えてそう書こう)に肝心の回想シーンを丸投げするなんて、
想像だに出来ないことでしょう。

更に今回は、そんな伊東ライフ・プロデュースに加え、

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適度な容量と甘い恋愛模様が絶品だった、『Love Sweets』  MOONSTONE 2014年4月25日発売

『Love Sweets』のシナリオライター水瀬拓未、
篁葉月の二人が、今回の『デーモンバスターズ』に
緊急参戦。


“ど~こ~までも続く未来”を永遠に感じる幸せいっぱい、夢いっぱいのシナリオで、
凡打が続いたMOONSTONEから奇跡のスマッシュヒットだった、『Love Sweets』と、
超絶な抜きゲーを提供しているMOONSTONE Cherryの夢の競演。
エロとシナリオに融合に、これは期待しない方が可笑しいというものでした。

そんなわけで、つい前置きが長くなりました。
期待の新作だった『デーモンバスターズ ~えっちなえっちなデーモン退治~』、がどんなものだったか、
行ってみましょう。

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普通にデーモンと会話している…。この低俗なショボさが、この作品らしいと言えばそうです。
それにしても、このデーモン、何でこんな事まで知っているの。ま、いっかぁ。その場の面白さ優先です。


主人公、黒峰 耕は、ある日教室で謎の怪人と出会ってしまい、絶体絶命のところを美少女剣士に救われる。
それ自体、「問おう。貴方が私のマスターか?」と、Fate的なものを感じますが、MOONSTONE Cherryに
かかれば、そんな印象的な出会いは明後日の方向へ行ってしまい、

デーモンの体液を浴びると服が溶けてしまう仕様に。

弱者が勝者に最後に打ち勝つような、熱いバトルにも出来たでしょう。
戦いの中に咲いた恋を軸にすることも出来たでしょう。
ですが、このブランドを主催する伊東ライフにとっては、

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レッドらしく、この作品のメインヒロインであろう、静 木乃香。抜きゲーらしく、脱衣バトルは必定!

如何にテッシュを大量使用する理由づけ
としてのシナリオしか要求してなかった!


この世界では、各地でデーモンが定期的に出現してしまい、それに対抗するためデーモンバスターズが
デーモンを倒すという図式ですが、女性しかデーモンバスターズの能力を発揮できない。(主人公は特別)
30分ほどなら空間凍結液で時間固定し、その時間なら建物を壊してもOKとか説明があるので、
「そういうもんか」ということでグイグイ進んでいきます。

このデーモン(普通の人には見えない)、人に物理的な危害は加えないけど、
人のエロい妄想を活性化してしまうので、放っておくとどうなるかというと、

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戦隊ものの博士役。リゼラ先生(同級生)。話を解説してくれる狂言回し役ともいえます。

学園1個が乱交の現場に!!

学園1個が乱交…。

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「なぁ、しようぜ…。」パッチver12で、遂にガクエンが乱交状態に。ガクエン中のカップル(同姓含む)が
公然とわいせつ行為をする正にドリームオブヒューマン。
ジンコウガクエン2 ILLUSION 2014年6月13日発売 


こういうことか!!

どうせなら、主人公の想像でもいいから、学園中がエッチな空気に包まれる「夢の世界」を
出して欲しかったなぁ。確かに回想シーンはエロいのだけど、シナリオに生かせていないというか、
ここを持ち上げれば、もっと淫らな学園生活になるのに勿体無い部分はあるんだよなぁ。

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デーモンのエロい魂を吸収し過ぎて主人公が暴走してしまい、女の子の裸が見えるようになってしまうの図。
個人的には艦これのまさらの描く、「経験人数が見える眼鏡」みたいに、ヒロインごとの会話の楽しさを
もっと見たかったな。


例えば、前半部分の女の子が全裸状態になるとか、色々使えるエピソードだと思うのですよ。
女の子の恥らう姿に興奮を覚える身としては、『天色*アイルノーツ』のスライムで服が溶ける
シーンが一回で終わるくらいの残念な使い方だと思うのですよ。

エロゲなんだし、特に今作品はひたすらオカズになることが前提だから、回想シーン以外が
単なる状況説明になっているのは気になるところでした。

とにかく、シナリオは添え物なんだよなぁ。


確かに、抜きゲー枠だから、あまりシナリオが深いと、“はやくエッチさせてくれ”的なエロゲー部員としては、
どうせ早送りするのだからと言ったことはあるのでしょうが、せっかく『Love Sweets』のシナリオライター
を持って来たのだしねぇ。全体的に尺が短いし、深く考えると負けなんでしょうなぁ。

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一つ年上の幼なじみ、陽名田 愛(ヒナタ アイ)。徹底的に甘えさせてくれるキャラが魅力です。

シナリオが余りに意味がなくて、この記事のタイトルが陽名田 愛となっていますが、
唯一過去の話にまで絡めて話の構成を作って来ており、他のルートと比べれば、
多少は意味のある内容だからです。

全ルートをやればデーモンの正体とか、
これを作り上げた元凶が現れるとか
あるのかと思いきや、そんなことはなかったぜ!


頭の中がお花畑で能天気な愛ですが、実は…。

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6年前ということで、小学校5,6年といったところか。天才デーモンバスター(デモバス)だったのね。

もぐりのデーモンバスターだったことが判明。

主人公の祖父が吸魔師だったこともあり、愛と主人公の祖父とで、孤独な戦いをしていたのですな。
そんなわけで、あっさりデーモンバスターに加入。武器もリゼラに作ってもらい、剣士として闘うことに。
まぁ、リゼラ以外、みんな物理攻撃だからなぁ。攻略ヒロインが4人もいるのだから、物理攻撃以外にも
もっと手数はあったと思うけど、まぁ、イヤラシく闘って脱げていればいいのかな。

主人公がデーモンの魂を吸い込みすぎてエッチなパワーが暴走してしまい、
その性欲処理に、

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今作品は手コキに非常にこだわりがあるようで、じっくりネットリモノを弄って貰える。
Mっ気のある人には大変にお勧めです。


愛が志願

抜きゲーというと、どこか陵辱的な罪悪感があったりしますが、この作品は明るく健全なエロさに
包まれているのが純愛ゲーに慣れ親しんだ身としては、実にしっくり来るね。
やや表情に差分がないのは気になるけど、とにかくエッチエッチエッチ。

ことある毎に主人公のチャックを下ろして来てくれ、
やさしくかつ濃密にたまった欲望を処理してくれます。


とにかく出す。しかも、お姉さんだから、心行くまで甘えさせてくれる。
基本的に、この作品を買うユーザーの殆どが、この回想シーンを目当てに買うので、
その考えで言えば間違いなく「買い」なんですけどね。

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結合部の中身も動くのですが、ここまでモザイクだらけだと意味がないかもしれない。

もちろん、MOONSTONE Cherryの作品ですから、回想シーンはアニメーションします。
ただ、確かにぬるぬる動くのですが、

そこだけ解像度が低いんですよね。

やや荒くなると言いますか、これなら大量に表情差分を用意してきた方が良かったかも。
ウインドウを小さくすればいいのだから、大した問題ではないのだけど、自分としては
少しでも大画面で美少女と付き合いたいので、アニメーションのところだけ画像が荒くなるのは興ざめです。

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デーモンの作画は結構良くできているかと。モブ敵が、のっぺらぼうばかりだった、『ALIA's CARNIVAL!』
よりかは数段マシ。


さて、幼い頃もぐりのデーモンバスターズ(協会に所属していない)だった愛が倒したデーモンが
復活しており、それが今回のデーモンを生み出していたクイーンのような存在で、
彼女を倒すことが主題となります。

「みんな結婚していて飲み会に参加できない」とか、行き遅れのアラサーみたいなデーモンですが、
このデーモン、作品全体のホノボノとした空気が読めず、

以前、愛にやられた過去を持つ彼女?としては、
事あるごとに愛への復讐の機会を狙う訳です。


ちょくちょく出ては強力すぎて倒しきれないデーモンは遂に強行に出ることに。

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どのシナリオでも、必ずとも子(アペンドディスクで攻略可)が全裸で取り込まれるんだよね。
全部同じオチかよ!というがっかり感はあれど、次はどんな形でラスボスとして出てくるのか、
微妙に楽しみでした。


主人公の妹、黒峰 とも子がデーモンに取り込まれ、
人質になることに。


因みに、「この妹と言う表記は血縁関係にあると言う意味ではありません」という趣旨のことが、
パッケージにに書いてあり、いろいろ手は打っているなぁと、しみじみ感じます。
更に主人公までデーモンの触手に囚われてしまい、大ピンチに。

個人的には触手でもっとヒロインたちを苛めるプレイを所望するのですけど、基本的に物理攻撃だからなぁ。
とも子にしても、せっかくの亀甲縛りなんだし、意識をもたせて羞恥に震えてくれたほうがよかった。
絶好のエロいエピソードを掘り下げないのは口惜しや…。

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甘えさせてくれるお姉さんでも、怒ると怖いということか。凄いあっさり解決と言うのはどうかと思うけど、
このくらいの薄さの方が回想シーンが引き立つのかな。


結局、デーモンが愛を煽り過ぎて、
愛がキレて力押しして解決。


切って斬って切りまくることで、とも子も主人公も無事救出。
学園からデーモンの脅威は去ったとさ。
もっとも、数年おきにデーモンが復活するので、その日に備えて二人はもっと活躍できるように
修行していくのでありました。

そんなこんなで、愛ルートはお終い。
シナリオは短く、多分、半日もあれば1ルート終わってしまうでしょう。

でも、愛ルートの回想シーンは14回。
どれも淫語連発で、おしなべて使える。


とにかく、

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「ピンクは淫乱」というのは本当だった。
(もちろん、他の子もエロいのだけどね。)


「はーい、おち○ちん出しましょうねー」とか、徹底的に積極的で、
主人公にやさしく、どこでもエロいことをしてくれる、理想の恋人でしょう。
ちゃんと内気な我々が快楽に浸れるように、美しい塗りに動きのあるアニメーションと、

使う側のことをよく考えられて作っていると思います。

もっとも、名作『妹ぱらだいす2』と比べると、背徳感も少なく、『放課後エロゲー部』なども見ても、
回想シーンのシチュエーションが似通ってきており、伊東ライフ以外の変態さんの協力を得て、
新たな性の扉を開く必要があるように思えます。
前述したように、もっとエロくなれるエピソードを膨らませて、シナリオでもニヤニヤ出来る要素も
必要でしょう。

『デーモンバスターズ ~えっちなえっちなデーモン
退治~』は、抜きゲーとして優れた一品ですが、
マンネリ感もあることは否めません。


せっかく『Love Sweets』のシナリオライターを登用したのに、話の掘り下げが足りず、
ただエッチしているだけでキャラに感情移入しにくいのは気になるところでした。
なまじ回想シーンのテキストが良くできているだけに、それ以上を望むのは
高いハードルですが、我々の更なる欲望を開放してくれることを
切に望みますね。

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そして、MOONSTONE本編で新たな動きが…。












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ブランドは違えど、minoriの『夏空のペルセウス』的な、田舎の夏の色鮮やかな雰囲気を案じる、
印象深い物語になりそうですね。


来年1月には、MOONSTONEの新作、

『夏色のノスタルジア』が発売されるそうで、
季節感を感じる世界観に
今から注目だったりします。


似たような作品としては、今月発売される、ALcoTハニカムの『キミのとなりで恋してる!』があり、
シナリオに変態的な性描写で知られる「おぅんごぅる」に、ポプリクラブやHOOKソフトのチーフ
グラフィッカーだった、「もとみやみつき」絵で、今はそちらに注目が行くのは仕方ないですが、

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夏といえば大輪の向日葵。徐々に力をつけてきているMOONSTONEだけに、これは…来るかも。

背景の美しさや、何かありそうな舞台設定といい、悪くないどころか、つかみはオッケーであるでしょう。
そもそも、我々がエロゲをするのは、現実の喧騒から離れて、どこか遠くに旅をしたいと言うのもあるわけで、

遠く過ぎ去った田舎の情景に
美少女と言うのは素敵な組み合わせだ。


ホームページの出来を見ると延期しそうな気もしますが、
良作に出会えるのであれば、多少の待ちはつきものと捉えるべきでしよう。

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『パサージュ!~passage of life~』 月見 彩子

パサージュ021
作品のメインキャラである、北園 奈菜。大阪の高槻周辺を舞台に繰り広げられる何気ない日々の物語。
キャラの可愛さが絶品だろう。


キャラよし。音楽もよし。
なのに、この味気なさは何だ!!


2014年9月26日に発売された戯画の新作ですが、塗りに乱れもなく、
登場人物全員が作品の雰囲気に合わせて押しなべて可愛く、音楽もかなり良い。

ゲーム本編に同封されているサントラの軽快なBGMを聞いて街に出ると、たちまち「恋色に染まるっ」
てなもんで、ちょいと小粋なお洒落さが出ていて良好だし、
舞台設定もヒロイン全員が人情味あふれる商店街の娘と言うこともあり、「ご近所幼なじみ恋愛ADV」
というだけの世界観は良くできていると思う。

ただ、この作品のグラフィックや世界観を見て、百人が百人…、

パサージュ017
街と人が織り成す純情物語。『たまこまーけっと』 2013年1月 京都アニメーション

これを思い出すでしょう。

『たまこまーけっと』は、『けいおん!』で培った日常生活を如何に特徴的に魅せるかに
拘った良作でした。

京都アニメーション特有のグリグリ動く高品質な出来に、登場人物の生き生きとした
描写が素晴らしく、更に異世界から来た怪生物が実に良いスパイスとして機能しており、
おそらく戯画のスタッフも『たまこまーけっと』に、何らかのインスピレーションを得たのでしょう。

パサージュ026
記念すべき戯画パクリライン第一弾!『彼女はオレからはなれない』 2012年9月28日発売 戯画

最近の戯画には「パクリライン」というものがあるようで、実写にもなった『僕は友達が少ない』が
ヒットしたら、そのエッセンスを元にした作品、『彼女はオレからはなれない』と作り、
更に一般作では飽き足らず、他社の同じエロゲ作品、『ココロ@ファンクション』を元に、
『ハーヴェストオーバーレイ』を発売するなど、

有名作をパクることで、昨今の流行を取り入れた
手堅いビジネスをしていると言えるかもしれない。


もちろん、偶然と言えばそれまでである。しかし、『パサージュ』に関して言えば、
BGMの元ネタに似せた感じといい、これは確信犯であると言えるだろう。

別にパクること自体は別に構わないと思う。バンドでも大半が先ずはコピーバンドから始める訳で、
模倣からオリジナルを生み出すのは良くあることである。
ただ、これは素人がプロになる過程であって、商業作で堂々たるパクリを出すかどうかは別だ。

パサージュ002
誰だお前は!非攻略女子に学園祭で一番盛り上がるであろうライブをやらせるとか、意味不明である。

どうせパクるなら(その時点で低すぎる志だが)、元ネタの何が面白かったのか、
徹底的に箇条書きでも良いから抜き出してからシナリオを組み立てれば良いものを。
上記の春日 雀先輩の飛び入り演奏とか、限りなくモブ子に近いキャラに学園祭最大の
クライマックスであろう、ライブ演奏をやらせるとか、

盛り上がるところを敢えて外すというのが多すぎるのだ。

京都アニメーションの『けいおん!』は、原作のどうしょうもない起伏のない物語を
ガチに演奏させることによってシナリオに強弱をつけ、盛り上がりを得ることに成功させた。
マクロス的に言えば、「歌が世界を救う」のだ。

パサージュ022
恋愛という要素を取り込むことで、青春物語の傑作が生まれた!実写でも遜色ないストーリーに脱帽です。
『たまこラブストーリー』 2014年 京都アニメーション


同じ商店街が舞台でも、『パサージュ』の中途半端さは
非常に残念であります。


淡々とクリスマスやバレンタインといったイベントをこなすだけで、シナリオの強弱のつけ方が弱すぎる。
発売までに間に合わなかったのかもしれないが、戯画スタッフは『たまこまーけっと』だけでなく、
今年映画化された、『たまこラブストーリー』を百回は見に行くべきだったろう。

パサージュ028
『たまこラブストーリー』の最初の山場である、もち蔵のたまこへの告白シーン。
「はじめて」のことに戸惑いながらも前に進んでいく姿に心がキュンキュンいたします。


『たまこラブストーリー』を見てしまうと、同じ舞台なのに「これがプロとアマの差か…」と、
唸らせざるを得ない。

心理描写が凄く自然だし、リアル高校生っぽい純情といい、もどかしい!でも、あまりに青春過ぎて、
過ぎ去ったあの頃を思い出し、痛々しく、心をえぐられるようになるのが良かったのです。

だからこそ『パサージュ』の平凡さをみてしまうと、
元ネタから何を学んだのか、いぶかしくなるのです。


絵は良いだけに(やや立ち絵とCGのバランスは悪いが)、とっても勿体無い。
「エロゲ界のライター不足」というのは本当なのかもしれませんね。

完全にシナリオライターの力不足が
全ての足を引っ張っている。


もっとも、まともにゲームもしないで「戯画マイン」とか、その言葉を使いたいだけだよね的な事は
言いたくありません。十分遊べますし間違いなくクソゲーではないです。
キャラクター自体はレベルが高いですし、何もない日常を彼女と共に秋から春までの半年間を
過ごせるだけでも結構楽しめます。

パサージュ024
薬局の娘ということで、将来は家を継ぐために薬学部に入りたいらしい。こんなお姉さん的な妖艶さで、
同級生とかこれはイイ!幸せすぎる設定だ。


そんなわけで、今回の攻略ヒロイン4名の中で一番のお気に入りである、月見 彩子編を見てみよう。

おしとやかで控えめで、でも怪しげな微笑といい、
正に魔性の女!


それでいてCV桜川シュトラッセ未央とか、あのゲヘ声にはない魅力にトキメキを覚えました。
学園祭のコスプレ喫茶で魔女になってみるとか、分かってらっしゃる。
髪の毛の適度なバラけ具合とか、目元の大きすぎない開き方とか、最高です。最高すぎます。

こんな子と…。

パサージュ014
初エッチのワンシーンより。半脱ぎ万歳!我々は、今まさに悦楽の門をくぐろうとしている。

こんなことや…

パサージュ006
魔女服でのエッチシーンがフェラシーンしかないとか、作品への冒涜も甚だしいが、全裸というのも中々…。

こんなことが出来るだけで十分ではないですか。

そう考えないと報われないといいますか、これで、エッチシーンがなければ
CDを叩き割って返品一直線でしょう。

でも、結構激しく彩子が乱れてくれ、割と積極的に攻めてくれるので、それなりにエロイのが良かったです。
なにぶん、シナリオが「凄まじく何もない」ので、“はやくエッチさせてくれ ”と放課後なエロゲー部並の
発情モードで、スキップしたくなるのを必死でこらえながらプレイしていました。

パサージュ007
カップル成立後、勝者の余裕でクリスマスの予定を語り、周囲から冷かされる彩子。
顔を赤らめる表情もイイ、実にイイ。


幼なじみで、子供の頃からずっと友達だったので、既に高感度はほぼ100%。
何となく好きになって、何となく勇気を振り絞っての告白。それからは二人で行事をこなす毎日。

リアル世界での高校生はきっとそんな感じで
恋愛しているのかもしれないが、
あまりに淡白で大人すぎる。


彼女にメールするだけでもドキドキしてもいいし、初めての二人きりのクリスマスに向けて、
アホみたいな準備をするとか、いくらでも胸キュンなエピソードを入れられるだろうに。
完全にスルーなので、見ているこっちが戸惑う。

パサージュ009
多くのエロゲーマーにとって、現実では得られなかった想いを画面の中だけでも叶えたいために
エロゲをしていることと思うが、こういう彼女が心配して家に来るとか現実にあるのだろうか。
我々はもしかしたら見果てぬ夢を探しているだけかもしれない。


一応、イベントらしきものはあるにはあるのだが、年越しに熱を出して彩子が看病に来てくれるとか、

シチュはいいのに、どうにもねぇ。

どうせなら寝ている主人公を脱がしてエッチなことをするとか、真面目に主人公の部屋から如何に
主人公が彩子の事を愛しているか分かる物証が出るとか、もう突っ込みどころが多すぎてね。
自分なら、シナリオが感動出来ないものに仕上がってしまって修正不能なら、もう萌え抜きゲーに
特化するように方針転換するだろう。

いつでもどこでも、まさかこんなところでエッチ。
彩子のように、こんな貞淑な子が淫らに変化するとか、彼女の成長ぶりを見てみたかったなぁ。
回想シーンを増やすならシナリオに加筆するkともないし、少ないCGもズームを聞かせたりして
水増しは可能だったろう。

パサージュ030
風船飛ばしが好きとか、絵にはなるのだろうが、動機付けが弱い。どうせならチョコパイをつけて北の国に
飛ばすとか、『クドわふたー』みたいに、メッセージビーコンをつけるとか、何かひねりが欲しかった。


月見 彩子シナリオは、彩子の方から夜の屋上で告白→クリスマス等の行事をさらっとこなし、
子供の頃から風船を飛ばすことに興味があり、せっかくだから先輩たちの卒業式で一斉放出して終了。
高校(だと思う)卒業後は同棲して幸せに暮らして終了と、あれっ商店街関係ないよね。

ましてや、ほかのメンバーは何処に?卒業アルバム製作委員会は?
数々の謎を残したまま物語は終了。

こんなシナリオがあっさり風味の
ゲームは久しぶりだ。


戯画と言えば数々のパートナーブランドを擁し、業界では最大手と言ってよいブランドです。
ただ、あかべぇ並に本数を出す関係でチェックが甘いといいますか、クソゲーではないにしろ、
凡作が出る確率が高いんですよね。

パサージュ033
流石に絵に時代を感じるが、これぞ街と人の“心暖まる、冬のおとぎ話”
『ゆのはな』 2005年 PULLTOP


町と人の物語なら『CLANNAD』ですが、上記の『ゆのはな』のように、ちゃんと商店街の人たちが
シナリオに絡み、人の心の温かさを存分に満喫できる良作などと比べるのもおごがましいが、

秋から春の行事全てを入れるのではなく、
取捨選択、何を強調するのかを明確にしてから
シナリオを書くべきだった。


元ネタである『たまこまーけっと』だって、デラ・モチマッヅィみたいな怪鳥を出して、日常の中に
非日常と言うスパイスを混ぜてきた訳で、何かしらの売りがないとこれは辛い。

一応、重ねて言うが

クソゲーではない。
ただ、シナリオが絶望的なだけだ。


絵が気に入って、とにかく彼女と過ごす時間を共有したいのなら、自分は止めない。
少なくとも、絵も音楽もいいので、それだけの価値はある。
ただ、今年は中々シナリオにグッと来る作品が多かっただけに、うわーとか思ってしまうだけなのだ。

戯画 『パサージュ!』 応援中!













と、いうことで、



















口直し。










パサージュ020
『ホチキス』、『キスベル』、『キスアト』と続いて、戯画のキスシリーズ(KISS×○○ではない)第四弾!
『ハルキス』 2015年1月30日発売


何でも来年には紺制服に黒髪系と、普通の中の魅力に拘った、戯画のキスシリーズの新作が出ると言う。
前作の『キスアト』が美術学校のアトリエという個性派揃いな上、夢に向かって突き進む若者の姿が光る
良作だっただけに、回を重ねるごとに塗りの技術も上がったこともあり、

新作の『ハルキス』は、
キスシリーズ最高傑作になる予感。


パサージュ032
普通の教室の風景なのに、既にエロいとは実にけしからん。足の開き具合とか、こぼれるおっぱいといい、
魅せ方がうまい。


色鮮やかな塗りに、きっと音楽は羽鳥風画になるだろうし(水平線以降、彼の音楽の大ファンでして)、
既に戯画のホームページも、まるでデパートがクリスマスから正月飾りに一瞬で変わるように、
『パサージュ』から『ハルキス』にシフトチェンジ。

再び我々に萌えるような恋愛を
させてくれるに違いない。


戯画 『ハルキス』 応援中!


『あの晴れわたる空より高く』 導木 ほのか

あの空052
セフレから始まる恋…。いや違う。違うんだ!(ほのか編より)
このすれ違いによるストーリーは面白すぎる。物語の強弱の付け方といい、
このシナリオを書いた人は天才ではないだろうか。


とんでもないエロゲが生まれちまった!!

確かに、何となく面白そうな話だなぁとは思ってました。体験版は(他のエロゲをやるのが忙しくて)
全然やっていない中で、ある意味バクチだったのですが、これが大当たり。

チュアブルソフトといえば、『Sugar+Spice!』シリーズがヒットして以降、鳴かず飛ばずで、
最近では東日本大震災の直撃を受けて、作品の内容も含めて一時開発不能になったことが
話題になった、『アステリズム -Astraythem-』でちょっと持ち直した感はあるが、
やはりマイナーブランドでしかなかったはずである。

それがどうして、

ここまでレベルの高い作品に覚醒してしまうとは!!
圏外から突如彗星の如く現れた逸材であろう。



『あの晴れわたる空より高く』OP 「ロケット☆ライド」

オープニングも疾走感のある曲調で、走り抜ける暁 有佐(この物語を引っ張る涼宮 ハルヒ的存在)
の動きとか、作品の雰囲気に相応しいものに仕上がっている。

それと、この楽曲の歌詞って
人工衛星の名前が入りまくりなんだよね。


登場人物の名前が人工衛星から取っていたのは分かっていたけど、
歌詞にまで使い込んでくるとは、なんという宇宙愛。
キセノンP氏のサイケデリックな才能に驚愕ですよ。

そして、エンディングもまさかの「みとせのりこ」とか、作品の雰囲気に合うかはともかく、
中々の幻想的な楽曲で、悪くない、悪くないです。
個人的にはもっと耳に残るBGMとかあればよかったけど、サントラはOP、ED曲を聴くだけでも
価値はあると思います。

あの空064
ロケットを作って(美少女型)探査機を宇宙に還す物語。面白かったが如何せん説得力に欠けたのが敗因か。
(でも、音楽は幻想的で素晴らしかった)
『流星☆キセキ -Shooting probe-』 2013年 ユニゾンシフト・アクセント 
そういえば、この作品も登場人物の名前を人工衛星から取っていたよね。


「エロゲにSFものは流行らない」
これは定説であって、真実である。


どうしても理系的な専門の話になってしまうので、“おんなの子とイチャイチャしたいお”という、
我々がゑろげをする原動力とはかけ離れてしまうことがあるでしょう。
ロケットと言う、高校生レベルが取り組むには余りに荒唐無稽な話に説得力を持たせるのも難しく、
そこまで描ききった作品も殆どなかったのが現状でした。

しかし、『あの晴れわたる空より高く』は違った!

タイトルからして、青春ものの傑作、『この大空に翼をひろげて』的な爽やかな物語とした上で、
ロケットものなのに漁船で流体力学を実践してみせるとか、意表をついた演出の数々。

このオリジナリティあふれるエピソードの数々は、『大空翼』とは
一味違った青春の風を吹き込んでくれます。

あの空065
ゲーム開始序盤から、いきなりクライマックスの発射シーン。こういったハリウッド的な見せ場を作って、
観客を作品の世界に一気に引き込むのは上手いやり方だ。


この作品を象徴するキーワード、「GO/NOGO判断」といった、わくわくさせる用語を使いこなし、
現実とリンクさせることでのリアルな演出は最高である。

そして、真面目になり過ぎないように、エロいエピソードをふんだんに取り入れ、
女の子に自然にエッチな言葉を言わせたり、日常会話でエッチなことを連想させる
エピソードを出してヤキモキさせたりと、リアルとエロの絶妙なバランスが最高でした。

大学の工学部レベルのガチなもの造りの一方で、
エロゲらしく実にエロい、エロいのだ!
(まだ序盤で、おっぱいすら出てないのに…。)


あの空010
伝説の、ほのかのバナナフェラ。知っててからかってますからね、この子。こいつ…出来る!!

勉強している主人公の下でフェラというのはエロゲではよくある?シーンですが、
主人公の勉強と連動した会話をしつつ、バナナを使って擬似フェラを勝手にやって
主人公を挑発するとか、ちょっと予想外で最高にエロい。

こんなバナナの使い方は見たことない!
他にはない素晴らしいオリジナルでしょう。


このほのか、わざわざ主人公を人気のないところに呼んで、愛の告白かと思いきや、
実は落とし穴を掘っていて、「ほのか、せんぱいを恋の罠に落としたかったのかも」とか、
挑発の仕方が大胆で素直に笑えます。

毎回、どんな言葉で挑発してくるのか、
ほのかが出てくるたびに期待してましたよ。


あの空004
学園の理事長自らクイズゲームの開発に参加している豪華さといい、ネタに走る脱線具合もいい。
勿論正解はC!「色んなご満足をユーザーさんにご提案する、それがあなたのチュアブルソフト」ですよね。


ロケットを製作するための説得力として、ガチにロケット工学を地で行くことになるのですが、
当然ぶち当たる専門用語の嵐をどう分かりやすく解説するのか、多くの制作陣が悩むところでしょう。
しかし、この作品ではメッセージをクリックすると用語集に飛ぶだけではなく、図解にして絵で解説し、

更にクイズ形式でロケットのことを
知ることが出来るとか、
初心者に配慮した演出に脱帽です。


この「クイズ・ロケット・アカデミー8」(通称ロケアカ)は、
歴代のチュアブルソフトのネタが織り込まれているとか、何とも芸が細かい。

『Sugar+Spice!』を選ぶと、「女の子って何でできてる?」と理事長が聞いてくるのに対して、
「砂糖とスパイス」「そしてステキな何もかも」「そんなものでできてるよ」と、
ヒロインたちが答える始末。

なぜ、女の子たちが歴代のチュアブルソフト作品を知っているのかはともかく、
(少なくとも、ほのかは「お姉ちゃん一途萌えアドベンチャー」、『アステリズム』を
プレイしてたっぽい。)

誰でもロケットに関心を持たせるように、
分かりやすい演出の数々が素晴らしい。


あの空021
高度100kmが宇宙空間なので、まだそこまでは行かないものの、大成功かと思いきや…。

そんな中、過去にせっかく新設したロケット発射台をロケットごと爆破してしまったロケット部、
「ビャッコ」が廃部の危機を迎え、起死回生のための実績作りのために参加した、
全長5mのロケットで競われる競技会、「マックスファイブ」に参加することに。

各部門の猛者だった「ビャッコ」メンバーだけに、
僅か三週間で実用に耐えうるロケットを製作。

数々の男のロマンである爆発(有佐談)を乗り越え、
大会新記録、42.71kmを達成して喜んだ矢先…。


あの空023
スポーツものとかもそうだけど、挫折を繰返しながらも努力を重ねて成功を収めるというのは定番でしょう。

ARC(航空宇宙工学研究会)が87.01kmで
あっさり優勝を掻っ攫うことに。


この天ノ島学園は多くのロケット部があり、大手の部活は参加しない慣習だから
やや反則なのですが、やはり強敵の存在は部活ものには必要なエッセンスですからね。
今後、このARCに勝つことが物語の軸になって行きます。

因みに主人公はユーザー代表なだけに、ロケット初心者なわけですが、
ロケット造りの実務にはサポートでしかないのが、ちゃんと主役らしく、

主人公がチームの精神的主柱になって、
立派に活躍している。


気落ちしているメンバーを何度励ましてきたことか。
『恋色空模様』のように主人公無双になって女の子が全然活躍しないとかいうのではなく、
それぞれの役割を明確にすることで、見せ場を作っているのが実に上手い。

あの空025
作品を象徴するCGの一つであろう、「ビャッコ」会議シーン。
打ち上げのたびに結果の解説をしてくれるので、分かり易いことこの上ない。


さて、共通ルートも終わり、主人公がどの女の子を手伝うかで簡単にルートが選択されます。
5月に行われたマックスファイブも終わり、次の目標として、8月に開かれる4つの部門での競技、
フォーセクションズに向けてのロケット製作が始まります。

今回取り上げる、からかい系誘惑ヒロイン 導木 ほのかですが、ほのかルートはフェアリング
(ロケット頭部)などの機体制作がメインとなるのですが、

この、ほのかルート…。

これは、ある町工場を舞台にした、
プロジェクトXである。


エロゲなのに…、エロゲなのに、中島みゆきの曲が流れてきそうな試行錯誤の連続。
幾度も失敗と挫折を重ねて、ようやく完成する最高の機体。
新素材や新技術を満遍なく投入し、マイクロミリメートル単位の誤差を修正しつつ制作していく過程は、
日本の職人芸そのものである。

ほのかは子供の頃から職人である父親の背中を見て育っているからか、
その金属加工の腕前は(エロゲヒロインなのに)職人レベル。

あの空026
開発した機体を使って風洞実験まで繰返す専門さ。これはもう、大学か企業の研究室そのもの。
テキストウィンドウに出ているプラグスーツみたいなものは作業着の代わりだそうです。
初号機とかの名称といい、エヴァのオマージュですかね。泥臭くならないための演出でしょう。


彼女自身が豊富な金属加工の知識を元に天才的職人芸をみせてくるので、あまり成長というのは
感じにくいけど、持ち前の明るさのためか、失敗しても大して気にしてないのが
良くも悪くもと言ったところか。

確かに、色々困難はつきまとうのだけど、何でこの子がこんなに技術面で詳しいのか、
いくら町工場の娘でも違和感はあります。

もっと、序盤で彼女がどうして職人技を
身につけたのか、何かエピソードが欲しかったかも。


そんなこんなで、個別ルートですので、当然告白の流れになるのですが、
ほのかは昔、主人公と釣り部に入ってワイワイやっていたのですが、突然主人公は釣り部を退部。
主人公は漁師だった父親にあこがれて釣り部に入部したものの、親父が仕事優先で母親の危篤にも
立ち会わない非常さに嫌気が差して、釣り部を退部していたのでした。
(※もちろん、親父の行動には意味があり、有佐ルートで感動の和解が成立するのだが…。)

あの空029
さらっとシリアスな話になるのですが、ここはCGがあってもよかったなぁ。
重要なシーンなのに流し過ぎかも。


そんな当時のほのかは思い切って下着姿で主人公、隼 乙矢に愛の告白。
しかし、母親の死ですさんでいた主人公はほのかの想いを拒絶。
お互い気まずくなり、しばらく会わなかったりしていたのでした。

そんな、もどかしい二人を見て、「ビャッコ」部員がほのかに協力。

ここからの告白までの下りが秀逸で、
数あるエロゲ作品をみても、これ以上の
告白は見たことがない。


あの空031
この作品、若干作画にブレがあるんだよなぁ。同じ絵を描き続けるというのは本当に難しいのだね。

まずは、水着になって主人公を誘惑。チョコレートを口移しでキスを狙うも、
鉄壁の守りを誇る主人公のガードに警戒され失敗。
普段から性的なことを言ってはぐらかしていたのが裏目に出た格好だ。

ここまでならまだ普通のエロゲだろう。
十分に耐性はついていた。


あの空032
HNK(ほのか)告白ロケット発射開始。ロケット部らしい凄い発想でした。このライター凄い!

告白をロケット発射に見立てて
発射準備完了!!


完全にロケット発射のシークエンスをそのまま告白シーンに使っているので、
その会話のシュールなこと。

工事中の看板を設置して、「これにより周囲400mの立ち入りが制限」され、
「推進剤タンクの充填作業開始」で、
HNK告白ロケットがペットボトルの水を補給して喉の渇きを潤すとか、
真面目にバカやっているのが面白すぎ。

ここまでロケット部らしい演出で来るとは、ちょっと予想出来なかったです。

さぁ、HNK告白ロケット発射開始だ!!

あの空034
冒頭のロケット発射シーンは、この告白シーンの伏線だったのだ!!真剣にやるからこそ面白い。

カウントダウン開始。

カウントダウンの秒読みが始まる中(敢えてスキップ出来ないのが、緊迫した感じが出て凄く良い)、
「ビャッコ」メンバー全員が見守る緊張の一瞬だったのが、

あの空037
因みにこの主人公、パートボイスで喋ります。確かに喋って貰った方が一気に読み進めて笑えますね。

衝撃のヘタレをかます、ほのか。

打ち上げ失敗!
発射直後の軌道修正もHNK告白ロケットが応答せず、あえなく墜落。
(くれぐれも電波な発言をしないように、電波系統点検は終了してたのに…。)
まぁ、ここまではまだ普通のエロゲだなぁと思っていました。

慌てて「ビャッコ」部長、有佐がフォローに入るものの、主人公は強がって、
「ほのかのことは好きでない」と言うのを、「でもえっちはしたいんでしょ」とか、
有佐が余計なことを言っているを

電話越しに、ほのかに聞かれてしまい
誤解が発生。


ここからが、ほのかルートの本番。
エロゲらしいエロさを物語のキモである告白シーンに混ぜ込む
巧妙な叙述トリックの始まりです。

あの空043
ここまでセフレメインだと、もうギャルゲー化できないですよね。エロゲだから出来ること、あります。

真剣にほのかのことが好きだと、愛の告白をしてくる主人公に対して、
事前にほのかに「付き合う気はない」と聞いていたほのかは、
「友達以上の関係になりたい?だけど恋人未満?それって何だろう…?」
「部長が電話で“せんぱいはほのかとえっちがしたい”って言ってた…え、えぇ、つまり…?」

体だけの関係を望んでいると解釈。

必死に気持ちを伝える主人公の想いをほのかは別の方向に解釈して、主人公の両親はセフレ同士で
出来ちゃった結婚してたのが、俺とほのかと似ているとか、どんどん誤解が広がって行くことに。
変態でエッチでセフレの関係を望んでいる主人公でも、昔から主人公の事を好きだったほのかは…。

あの空044
このときの誤解が誤解を生む、テキストは冴えまくっています。正に天才のなせるテキストでしょう。

大いなる勘違いの始まりだ!

ここから、真剣にお付き合いしていると勘違いしている主人公、隼 乙矢と、
セフレだけどでも好きという、導木 ほのかの勘違いと言う、壮大なすれ違いストーリーが開始されます。
完全に別々の意味なのに会話が成立しているとか、いちいち面白いです。

あの空048あの空049
何か肉感的でいいよね。作品自体エッチシーンは蛇足になりがちですが、これはこれでいいかと。

そのままエッチしちゃう関係に。

だってほのか、セフレだから
直ぐにエッチしちゃっても大丈夫


昨今のエロゲは告白後、直ぐにエッチしちゃうのが定番ですが、正直腑に落ちない面はありました。
告白はあくまできっかけで、それからお互いに気持ちが通じ合ってエッチに至るのが普通と思ったからです。

でも、セフレなら理由は付く。

あの空068
心なしか、エッチな雑誌の女の子がほのかに似ているという細かいギミックとか、
ホントよく考えられているよ。


回想シーン自体は3回に分けていますが、実質的にはエッチは一回ですからね。
最近のエッチの回数が多めの作品からしたら少ないけど、話が盛り上がっているのに、

エッチシーンを途中で入れると、
急に締まりがなくなるというか、
下世話になってしまうんだよね。


エッチ→ロケット製作→エッチとかするとワンパターンだし、面白味に欠ける。
ここで一気に回想シーンを使うのは正解ではないかと思うのです。
サイドエピソードでエッチシーンを分割したのも、その為でしょう。

でもエッチの効果はあった。

あの空050
前述してますが、こういった図で説明してくれるので、まぁ理解は出来る。
もっともエロゲということを考えると、過剰な工学知識という気もしますね。


エッチのお陰でロケット製作の
ヒントが生まれることに!!


エッチすると何故か閃くと言う、ただ好きだから(ほのかはセフレだから)エッチすると言うのではなく、
ちゃんとエッチすることに意味があるとか、最初からコンシューマーになることを拒否する潔さに、
惜しみない拍手を持って迎えようではないか。

あの空053
セフレと恋人という、全く違う思いのはずが、完全に会話が一致しているという、
文章力は読み応え満点です。


二人で作ったロケットの名前もHERO(エッチ、エロ)ロケットから、
H2E(エッチ、エッチ、エロ)ロケットにモデルチェンジ。

エッチのおかげで、ロケットの機体製作はどんどん進む中、セフレ関係(と思っている)主人公の妹や、
ほのかの兄や父親を説得し、遂に二人は恋人関係に。
ここで恋人パートも終わり、

ようやく金属加工に命をかける
プロジェクトXが始まります。


あの空055
プラグスーツに旋盤という、何とも妙な組み合わせですが、作業服よりは良いだろうということでしょう。
もしかしたら、このプラグスーツ(作中ではバイオスーツ)は、何かで使うつもりだったボツネタかもしれない。


ロケットのフェアリングやフィン(翼部)をへら絞りという職人の腕を掛けて制作。
実家の工場の倒産の危機もほのかと主人公が力を合わせて、発注を受けていた子型98個、中型1個の
大量のパラボラアンテナも、足りなくなった中型の部材を「ビャッコ」メンバーが届けてくれて、
納期にも間に合い無事完了。

正直、町工場でのシーンは地味になりがちなので、ほのかの親父が病気で倒れたとか、
家の工場が倒産の危機とか、エピソードを加えたのでしょうが、「ビャッコ」メンバーとの
交流とかが少なくなったのは残念かもしれない。

我々が見たいのは、女の子たちの輝ける姿であって、
日本の職人芸を見ることではなかったのだろうか。


確かに、一度飛ばしたら使い捨てにされるロケットが、実はこんな高度な技術で支えられているのか、
という驚きはあったものの、ちょいとユーザーが置いてきぼり状態なのは気になったところか。

あの空069
この理事長、超カッコ良い!あくまでも未来の若者を応援したいと言う気持ちがあふれてる。
ぜひ、ここだけセーブしておきたいポイントだ。


そういうことで、フォーセクションズの開催となるのですが、テレビ向けの短い祝辞を述べた後に、
関係者のみが集められて述べる

理事長の開催の言葉が実に清清しく、
ロケット技術者の主張として最高でしたよ。


「遠い国で飢えに苦しんでいる子供がいるからロケットを打ち上げるな-と言う連中がいる」
「我々がロケットを打ち上げなかったら、その子の腹は満たさせるのか?」
「予算を使い切ることしか考えない官僚にそんな慈悲深さはありはしない!」
「むしろ、我々が夢とロマンに飢えて、生きながら餓死してしまうだろう!」

「いずれ世界に技術革新をもたらし莫大な富を与える宇宙開発に投資しないのは、
目先の利益に振り回される貧乏人の浅知恵だ」

「自分たちの血税を、自分たちにまったく還元されないロケットなんかに使うな-と主張する連中がいる」
「彼らは日本全国を渡り歩き、抗議活動に勤しんでいる」
「土地勘がなくても最新のカーナビのおかげで、迷わず抗議活動の場所に到着できるそうだ」

あの空070
いや、思わず感動して気持ちが上がる。この演説はギレン閣下の演説に匹敵するかと思ったよ。

この作品がエロゲの枠を超えた瞬間でしょう。

「その努力と研鑽が、いつの日にかあの暗闇の宇宙を太陽のように照らす光となるだろう」
「-そして、あの宇宙を目指す諸君らの想いが、人の心を動かすところを」

いや、恐れ入った。大会前の士気を上げるにはこれ以上ない、立派な演説でした。
これを聞いて盛り上がらない奴はいないでしょう。

あの空071
主人公たちのライバルである、ARC部長、高乃西 星彦。常に効率を優先する冷徹な男だが、
事故で腕が器用に動かなくなったことから、工作機械に傾倒したものの、職人の技術に驚愕することに。


大いに気分を高揚させた所でのフォーセクションズ開催となるのですが、
この大会、「東京スペースシップ学園」とか、「セント・マリア女学園」とか、
全国からロケット部が集まっていて、『ガールズ&パンツァー』みたいになっているんだよね。
各校の特長を生かしたバトルとか見たかったかも。

あの空072
フォーセクションズはこのルートのクライマックスだけに、もっとCGがあってもよさそうなもんだけど、
大会前でチュアブルスタッフが力尽きたのかなぁ。


そんなわけで、風速レベル8の強風の中、ARC製作の機体が8.31秒耐える中、
「ビヤッコ」製作の機体が8.32秒同じ風速レベルに耐え、

「ビャッコ」チームが機体部門で見事優勝。

これで、廃部も免れ、ロケット部「ビャッコ」は存続することに。
昔堅気のほのかの父親とも交際を認めてもらい、大団円。

ただ、ここでほのかの父親を出して茶化す必要があったかは疑問です。

各校の知略を尽くした堂々たる
コンテストの部分を強調したほうが、
胸が熱くなったのではないかと思うのです。


現実世界での「鳥人間コンテスト」が、真剣に人力機を飛ばそうとする情熱が凄く、
そういったものに参加した人が書いたらまた違うのでしょうか。
『大空翼』くんではないですが、「いっけぇぇぇ」とか、迫力ある言葉が少ないのも残念なところ。
まぁ、機体部門が風洞実験だからなぁ。地味なのは仕方ないのか。

あの空073
ほのか父の仮病に引っかかり、強引に主人公、乙矢がほのかとの婚姻届にサインをしてもらったの図。
どうせなら、大会で優勝した余韻のままエンディングのほうが良かったかも。


ラストは、ほのかが主人公、隼 乙矢との婚姻届をGETして、めでたく終了。
ほのかに振り回されるドタバタなシナリオでしたが、

エロゲをしているはずが、
何故か日本の職人技に感動する、
不思議なルートでした。


ルートの殆どが工場と風洞試験が多く、晴れわたる空が余り見えないのは不満はありました。
オフィシャル4コマ第一話で、「青空をバックにすると無敵」と言っている以上、室内戦オンリーというのは
気が引けたかもしれない。

そりゃ、ほのかのエッチなことを平然と言って、主人公をからかうキャラ設定は抜群なんですけどね。
セフレ設定とか、常人では及びも付かないライターの才能を感じましたよ。

あの空024
立ち絵とやや違う気もするが、いい絵だね。うん、いい絵。プラグスーツではなく、
水着シーンをもっと見たかった…。


実は、まだ全然、『あの晴れわたる空より高く』は、プレイ途中でありまして、
何でもグランドルートがあるらしい。

個別ルートでここまで描けるのなら、さぞかし凄い感動が待っているに違いない。
少なくとも、プレイ開始冒頭のロケット発射シーンは完全に宇宙空間用のロケットだったし、
伊達に種子島宇宙センターを舞台にしていない訳で、

これからが真のロケット物語なのでしょう。

塗りが5年前のものであるとか、動きのあるCGが殆どなく、エピソードごとにしか進まない、
使い難いスキップ機能とか、細かい不満はある。(特に、やや癖のある絵柄は人を選ぶだろう。)
画面効果も元ネタであろう『大空翼』くんのPULLTOP的なアニメーション技術には及ばないものの、
ギャグとシリアスとエッチの三位一体の融合が素晴らしく、最後には仲間との努力した結果に勝利し、
感動に酔う、最高の青春部活作品であった。

今年ベストは勿論、歴代の名作に匹敵
するかもしれない作品なのは間違いないです。


我々は今、名作が生まれる瞬間に立ち会っているのだ。
珍しく長文になってしまったのも、感動ゆえのご乱行とご容赦願いたい。
我々の『ロケットの夏』は、これから始まるのだ。

青春ロケットADV『あの晴れわたる空より高く』




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